心と体と、しがらみと

 二人はお互いちょっとずつ、現実から目を背け、それでも互いにブレーキを掛けてきた。 きっと緩いハンドブレーキで、坂道では意味をなさないんだろう。 信じられないくらい距離が狭まって、こんなにも切なくて。
 でも今日のように現実が現れる。 またブレーキを引く。 折れた心に刺さる棘。 沈黙が後押しをする。 仰々しく首をもたげるトラウマの影。 飲み込まれる、抗えない。
 涙はすっかり瞼を腫らした。 明日は会えない。 というか、優先cut終わらしたら暫し消えようかと思う。 今回はちょっとしんどい。